日本流「バレンタインデー」
- rowiko2
- 4 日前
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更新日:21 時間前
本記事は、2024年2月14日に英語で公開されたものです。
バレンタインデー。世界中でカップルがお互いに愛を示し、カードやプレゼントを贈り合う日です。そう、たった一つの例外を除いては。それが日本です!
日本ではクリスマスイブが恋人たちのための日としてカレンダーのトップの座を占めているため(その理由は以前の記事「日本のクリスマス:KFCとクリスマスケーキ……」をご覧ください)、バレンタインデーの目的を少し変える必要があったのでしょう。
そのため日本では、女性が――そして女性だけが!――人生に関わる男性たち(夫や彼氏から、父親、同僚、上司に至るまで!)にチョコレート(そして必ずチョコレートでなければなりません!)を贈るのが伝統となっています。

相手によってチョコレートの種類さえ異なります。ええ、以前の記事(日本流「贈答」のアート、そして「お返し」の流儀)でも触れた通り、日本人は贈答に関して非常に几帳面なのです!
一般的に、聖バレンタインデーのお祝いは5世紀まで遡り、ロマンチックな行事というよりは宗教的な行事として始まったと言われています。
対照的に、日本でバレンタインデーが定着したのは1950年代のことです(つまり「ほんの少し」遅れて……)。製菓会社が夫や彼氏にお菓子を買いたい女性をターゲットに、チョコレート販売のキャンペーンを始めたのがきっかけでした。そして、どういうわけかそれが定着したのです。
製菓会社がキャンペーンを主導したおかげで、花やジュエリーではなく、チョコレートだけが――それも大量に――行き交うことになりました。そして購入者は女性だけで、彼女たちの人生に関わるあらゆる種類の男性のために買います。
さて、男性種の代表として言わせてもらえば、これは素晴らしいことに聞こえるかもしれません(ウエスト周りにとってはそうでもありませんが!)。恋愛関係になくても、女性の同僚からチョコレートをもらえることはほぼ確実だからです。そして、それは彼女があなたに気があるという意味ではないので、そのジェスチャーを深読みしすぎてはいけません!
単にここの伝統なだけですから。
しかし、ここには落とし穴(caveat)があります。
私が働いていた会社で初めてこれを経験したとき、私はとても喜びました。しかし、それには続きがあり、実は「義務」が伴うことに気づくまでは、ですが。贈答が精巧な芸術であるこの国において、単純に喜んでいればいいと思った私は愚かでした……。
なぜなら、バレンタインデーのちょうど1ヶ月後の3月14日は「ホワイトデー」だからです。ご想像の通り、この日は男性がお返しとして女性にチョコレート(もちろん、同じものを返すわけにはいきません。その頃には食べてしまっているでしょうから!)を贈る番なのです。
ですから私にとって、バレンタインデーにチョコレートをもらうことは、喜びというよりは負担に感じられました。1ヶ月後に誰にお返しをすべきか覚えておかなければならないからです。バレンタインにくれなかった人にお返しをして恥をかかせたくはありません(贈答のバランスが崩れてしまいますから)。しかし同様に、くれた人を忘れるわけにもいきません。それは贈答の不文律を破ることになり、女性陣からの評価(brownie points)を大きく下げることになりかねないからです。
日本の贈答に関しては、物事は簡単に複雑になり得るのです!
とはいえ、もしあなたが外国人なら、そうした失敗も許されるでしょう。日本の社会的エチケットに関して、外国人は一般的にネイティブと同じ(高い)基準を求められないからです。それは生活が複雑にならなくて良いことのように聞こえるかもしれませんが、時には「部外者(アウトサイダー)」のように感じさせられることもあります。円硬貨(yen coin)にも裏表があるように、物事には常に裏表があるものです……。
昨日の新聞記事によると、日本で自分のためにバレンタイン・チョコを買う予定の女性の数は、恋人(あるいは上司)にあげる人の数の3倍以上であり、近年急増しているそうです。
これが何を物語っているのかは定かではありませんが……。
もしかすると、お返しをもらえないリスクを冒してまで、周りの男性に(義理)チョコを配るという慣習に従うのが面倒になってきたのかもしれません。
あるいは、同僚のことがあまり好きではないのかも?
あるいは単に、チョコレートが好きすぎて人にあげるのが惜しくなり、自分で食べた方がお金の使い道として賢明だと考えているのかもしれません……。
理由は何であれ、この日を祝うすべての方へ――日本流であれ、そうでなかれ――ハッピー・バレンタインデー!






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