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人口:輸入

  • rowiko2
  • 5月3日
  • 読了時間: 5分

近年、スイスを訪れるたびに、あることが私の目に留まるようになりました。

 

それは、挨拶される際、スイス・ドイツ語ではなく「標準ドイツ語(高地ドイツ語)」を使われることが増えたということです。それも、ニュースキャスターのような、非の打ち所のない、パリッとした標準ドイツ語です。ショップで、レストランで、カスタマーサポートで。いたるところでそうなのです。

 

あまり馴染みのない方のために説明すると、スイス・ドイツ語は「話し言葉」であり、スイスにおいて主に「書き言葉」や「夜のニュース」に限定して使われる標準ドイツ語とは、かなり異なります。ルーツは同じですが、その差は非常に大きく、標準ドイツ語を話すドイツ人がスイス・ドイツ語の会話に放り込まれたら、時折聞こえる「Danke(ありがとう)」以外、ほぼ何も理解できないでしょう。ちなみに、スイス・ドイツ語では「merci」と言いますが、これはもちろんフランス語由来です。

 

一方、ほとんどのスイス人は、標準ドイツ語を話すことに少し苦手意識を持っています。私たちは標準ドイツ語を「書く」ように育ちますが、「話す」ようには育たないからです。流暢に話せはしますが、自信を持って話せるかというと……微妙なところです。

 

ですから、スイスのカフェで完璧な標準ドイツ語で話しかけられると、私は小さくも切実なジレンマに直面します。母国語であるスイス・ドイツ語で返して理解されないリスクを冒すべきか、あるいは標準ドイツ語に切り替えて、教科書で習いたてのようなぎこちない喋り方になるリスクを冒すべきか。

 

スイスにおける近年のこうした言語的変化の理由は、特に謎ではありません。

 

私が30年前に出国した当時、約19%だった外国人人口の割合は、現在27%にまで上昇しました。そして、この国はその労働力に依存しています。

 

経済のあらゆる層が、他国からやってくる人々に支えられているのです。

 

かつてそれは、建設作業員や清掃員など、スイス人があまり好まない仕事が中心でした。 しかし今では、高度なスキルを持つ専門家、経営者、医師、看護師などが主流です。

医師の約41%は国外で資格を取得しています。病院によっては、その割合は半分を超えます。そして、その多くはドイツ出身です。

 

スイスは、必要とする他のあらゆる物資を輸入するのと同じように、人々を輸入しています。効率的に、選別して、そして大量に。

 

その根本にある問題は、ヨーロッパ全土で共通しています。

 

スイスも多くの国と同様、子供が十分に生まれていないのです。合計特殊出生率は約1.29で、人口を維持するために必要な水準を大きく下回っています。

 

何もしなければ、この国は縮小し始めるでしょう。 しかし現実は、移民のおかげで現在の910万人の人口は、2050年までに1000万人を超えると予測されています。

 

これは管理可能な数字に聞こえるかもしれません。月曜朝の満員電車を経験するまでは。

人口が増えれば、あらゆるものが必要になります。交通渋滞は増え、住宅事情は厳しくなり、電車は混雑します。

 

スイスには、これを表す「密度ストレス(density stress)」という言葉があります。

 

家賃は上がり、通勤時間は延びる。インフラは悲鳴を上げ始めます。

このシステムは、ある一点までは機能しますが、永遠ではありません。なぜなら、やってきた人々も(私たちと同様に)老いていくからです。彼らもいつか、年金を受け取る側になります。

 

解決策は、多くのスイス的解決策がそうであるように、精密で効果的、そして「少しだけ一時的」なものです。

 

ヨーロッパ全域で、これは一種の「人口動態のドミノ倒し」を引き起こしています。

 

ドイツからスイスへ医師が移動する。ドイツはその穴をポーランドからの医師で埋める。ポーランドはウクライナに目を向ける。ウクライナはさらに東へ。

 

この連鎖の最後、中央アジアのどこかで、ドミノはパタリと止まります。移動すべき人がもう誰も残っていないからです。

 

それは「聴診器を携えたグローバル化」と言えるでしょう。

 

では、日本はどうでしょうか?

 

日本も同様の人口問題に直面していますが、スイスとは全く異なる対応を選んでいます。

 

移民に大きく頼る代わりに、日本は主に内部で減少に対処しようとしてきました。自動化、労働寿命の延長、そして「疲れ果てることへの文化的寛容さ」です。

 

スイスが労働者を「輸入」するのに対し、日本は「忍耐」を研ぎ澄まします。

スイスが労働力のギャップを「人」で埋めるのに対し、日本は少なくとも部分的に「システム」で埋めようとします。

 

どちらのアプローチも、ある種の理に適っています。

 

スイスは「人が必要なら、どこかで見つけてこよう」と言い、日本は「人が足りなくなったら……調整して何とかしよう」と言います。

 

どちらもまだ問題を解決したわけではありません。

 

ヨーロッパの人口は今後数十年間で縮小すると予想されています。スイスはしばらく成長を続けるかもしれません。日本は驚異的なスピードで高齢化が進み続けるでしょう。

 

そして、そこには「ワイルドカード」が存在します。人工知能(AI)です。

 

楽観主義者は、AIが労働力不足を埋め、経済を維持すると信じています。悲観主義者は、AIが労働そのものの必要性をなくし、テクノロジーがすべてを処理する世界を作ると考えています。

 

もし後者だとしたら、日本はすでに一歩先を行っているのかもしれません。


時計に歯車があり、スイスの旗が中央に描かれた背景。医師と看護師らが働く。空に飛行機、山並み、建物。



 
 
 

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