二つの「秩序ある国」の物語 ― パート3

本記事は、2025年9月6日に英語で公開されたものです。

🗻 山々：所有権とスペースの問題

• スイスのアルプスが世界的に有名なのは確かですが、驚くべき事実があります。スイスはアルプス山脈のわずか14％しか所有していません。しかし、スイスらしい効率性により、その14％が国土の60％を占めています。スイスがいかにコンパクトな国であるかを痛感させられます。

• 「日本の山」と言えば、すぐに富士山が思い浮かびますが、あの荘厳なほど左右対称の火山は、決してこの国唯一の山ではありません――単に最も象徴的なだけです。国土の驚くべき70〜80％が山岳地帯であり、人口の3分の1が首都圏（Greater Tokyo）に詰め込まれている理由もそれで説明がつきます。

スイスの戦略：「アイデンティティのすべてにするには、十分なだけの山頂を持っていればいい。」日本の哲学：「山が多すぎる？ 結構、じゃあ（高層ビルを）縦に積んで建てよう。」

🍣 食：チーズ・カルト vs 料理の精密さ

• スイスの国民食は、50％のチーズと50％のチョコレートで構成されており（割合は概算です）、「それ以外は単なる飾りに過ぎない」という強い信念があります。スイス人はフォンデュの儀式を真剣に捉えています――もし鍋の中にパンを落とそうものなら、歌を歌わされたり、皿洗いをさせられたり、あるいは次のラウンドの飲み代を払わされたりといった「公開処刑」の儀式を覚悟してください。一方、スイスのチョコレートはあまりに濃厚で滑らかで、人生を変えるほどなので、一度味わうと過去のデザートの選択をすべて見直したくなるかもしれません。

• 一方日本は、精密さ主導の食の楽園です。寿司職人は何十年も修業し、すべての一貫が芸術的に作られた完璧なものであることを保証します。生魚？ 優雅な珍味です。そして「フグ」があります。調理師は免許を取得しなければならず、それには何年もの訓練、厳しい試験、そして食用部分を汚染せずに有毒部分を取り除く能力が必要です。国家資格を持つプロだけがフグを調理・提供することを許され、客が「死後の世界への即興旅行」に出ることなく食事を楽しめるよう保証しているのです。

日本は生魚の消費を極めましたが、スイスは寿司を「漠然と疑わしい概念」だと思っています。トラム（路面電車）の中で食べる場合を除いては――その場合、それは食の観光アトラクションとして機能します。

🎭 文化的表現

• スイス人は「中立という芸術」を極めており、正確で、感情を表さず、物議を醸さない発言をします。彼らにとっての熱狂とは？ 控えめに承認の頷きをすることです。紛争解決のアイデアとは？ 紛争を完全に避けることです。激しい議論の中でさえ、冷静で計算された反応を予期してください。もしスイス人が片方の眉を上げたら、あなたは一線を越えてしまったということです。

• 日本は、礼儀正しさにオリンピック競技のようにアプローチします。ジェスチャー、お辞儀、そして遠回しな言い回しを重ね、美しく複雑な社交ダンスを踊ります。意見の不一致は「それはちょっと難しいですね」と表現されるかもしれませんが、これは「絶対に無理ですが、人間ができる限り穏やかに聞こえるように言いますね」と翻訳されます。

スイスは礼儀正しさをビジネス取引のように扱います――プロフェッショナルに、効率的に、そして静かな威厳を持って。日本は礼儀正しさを芸術形式として扱います。お辞儀の儀式、存在しない問題への謝罪、そしてあまりに丁重すぎてうっかりレジ係に自分の人生の物語を告白してしまいそうになるほどのカスタマーサービスとして。

📜 ルールと官僚主義

• スイスには「あらゆること」にルールがあります――理にかなったものもあれば、更新を決して止めない極めて勤勉な中世の会計士によって作られたかのようなものもあります。芝刈り機の騒音を登録し、理解するのに博士号が必要なほど細かいリサイクル法に従わなければなりません。そして公共の場で自発的な（突飛な）行動をとろうものなら、眉をひそめられ、礼儀正しくも断固とした叱責を受けることを覚悟してください。

• 日本には「あらゆること」に官僚主義があります。銀行口座を開きたい？ 12枚の書類に署名し、個人の印鑑（手書きの署名は信頼性に欠けるため）を押し、外国人としては、そもそもなぜ口座が必要なのかを説明する10ページのエッセイを書く準備をしてください。

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いずれにせよ、両国とも「管理的苦痛（administrative suffering）」という神聖な儀式なしには、いかなるタスクも完了しないことを保証しています。

効率こそが王様――自発性は、丁重にお断りします。