「湿気」の50の影
- rowiko2
- 2 日前
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更新日:22 時間前
本記事は、2025年6月14日に英語で公開されたものです。
今週初め、気象庁は関東地方が「梅雨入りしたとみられる」と慎重に発表しました。「みられる?」と私は思いました。外のモンスーン級の豪雨を見れば、私たちは「間違いなく」梅雨入りしていると確信できたからです。しかし、気象予報士は保証をする商売ではありませんからね。「ちょっと、約束の土砂降りはどこですか? 小雨で靴下が少し濡れただけなんですけど!」なんて苦情が殺到(flooded:洪水とかけています)するのは避けたいんでしょう。
もし日本の「梅雨(Tsuyu)」を経験したことがないなら、どんなものか説明させてください。服を着たままサウナに入り、誰かにぬるま湯を顔に霧吹きされながら、満員電車のホームで何千本もの傘に無言で脇腹を小突かれているような状態を想像してください。それを6週間ぶっ続けで、です。

そこで、梅雨の「5つのステージ」をご紹介しましょう。
ステージ1:楽観(Optimism)
無邪気に始まります。予報は「小雨」。あなたは得意げに折りたたみ傘を鞄に入れ、可愛いレインシューズを履きます。「少しくらいの雨なら平気さ」なんて、愚かにも口にします。最初の霧雨は爽やかにさえ感じます。ロマンチックでさえあるかも。温かい抹茶ラテをすすりながら、カフェの窓を流れる雨粒をアニメのワンシーンのように眺めます。「そんなに悪くないじゃないか!」と宣言するあなた。ああ、世間知らずの愛しい子よ(Sweet summer child)。
ステージ2:否認(Denial)
3日目。洗濯物は1997年から一度も乾いていないような手触りです。アパート中のあらゆるものが湿っぽく感じます。服は沼のような臭いがします。カビがバスルームの北側領域を併合し始めました。それでもあなたは強がります。「除湿機をもっとかければいいんだ!」と叫びながら、この1週間で溜まった4本目の傘につまずきます。いつも傘を忘れて出かけ、近所のコンビニが今やあなたの専属傘ディーラーになってしまっているからです。
ステージ3:実存的恐怖(Existential Dread)
2週目。洗濯物が二度と乾かないことを受け入れます。靴下は恒久的に湿っています。空気は湿度が高すぎて、最寄り駅まで泳いで行けそうです。傘が裏返り、衝撃的な裏切り行為を働きます。日傘とビニールポンチョ、そして1週間分の食料品を完璧に操るおばあちゃんを睨みつけますが、あなた自身はといえば、「軽い鬱を描いたジブリ映画」に出てくる濡れ雑巾のような有様です。
ステージ4:受容(Acceptance)
髪のセットを諦めます。縮れるか、ぺちゃんこになるか、あるいは科学でも説明できないその両方になります。直毛はカールし、くせ毛は雲になります。あなたは今や湿度を「精神的ダメージのパーセンテージ」で計算しています。一筋の陽射しを見つけて、涙を流します。
ステージ5:大乾燥祭り(The Great Drying Festival)
ある日……それは終わります。雲が割れ、太陽が地上に爆発し、気温が急上昇します。洗濯物が自由の旗のようにバルコニーに誇らしげに掲げられます。幸福感に包まれた午後、3週間分の洗濯を片付けます。再び笑顔を取り戻します。梅雨を振り返って笑います……引きつった笑いを。なぜなら心の奥底では知っているからです――来年また戻ってくることを。
あるいは、戻ってこないのでしょうか?
ここで気候変動による最新の展開(ひねり)です。
昨年の梅雨は非常に奇妙でした。6月上旬から7月中旬にかけての安定した降雨の代わりに、関東地方の梅雨入りは6月下旬――1951年の統計開始以来3番目に遅い記録――までずれ込みました。いざ始まっても、ランダムな豪雨(モンスーン)の後に長い日照りが続き、雨が降るのを忘れたかのようでした。一滴の雨も降らないまま2週間が過ぎても、気象予報士たちは公式な梅雨明け宣言を躊躇しました。宣言した途端、意地悪な嵐のセル(雨雲)を呼び寄せてしまうのを恐れたのかもしれません。しかし結局、彼らでさえ、梅雨はおそらく数週間前に終わっていたと認めざるを得ませんでした。
一昨年も、日本の天気の神様は同様に気まぐれな振る舞いを見せました。
そして今年は?
最初の数日間のずぶ濡れの日々を経て、予報では来週月曜日から当分の間、急激な気温上昇と乾燥した暑い天気が続くとされています……。
日本の恐ろしい梅雨に何が起きたのでしょう? キャンセルされたのでしょうか?
個人的には構いません。しかし、農家の方々は強く言いたいことがあるでしょう。梅雨は単に靴下を濡らすための口実ではなく、伝統的に日本の年間降水量の重要な部分を占めているからです。雨がなければ、米もありません。現在の米不足と価格高騰を考えれば、それは心地よい見通しではありません。
一方、私の妻は、6月中旬にしてすでに灼熱の夏の暑さに頭から突っ込むことになり、家の全部屋でエアコンをフル稼働させなければならないことに、あまり良い顔をしていません。
私ですか?私はエラ(gills)が生えてくるよりはマシだと思っています。






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